Social Firmの定義と実態
ソーシャルファームとは、障害者と非障害者が共に働く企業です。EU圏の23ヶ国(2022年1月現在)がメンバーとなっているNGO「ヨーロッパ・ソーシャルファーム連合(SFE-CEFEC*)」では、Social Firmを以下のように定義しています。
* Social Firms Europe - Confederation of European social firm, Employment initiatives and Co-operatives, for people with mental health problem
- 25~50%の従業員が障害者であること
- 通常業務の契約が結ばれること
- 標準賃金であること
- ソーシャルファームの売上の65~90%が一般市場からであること
実際のヨーロッパのSocial Firmは、国によって名称・呼称が違いますし、上記定義に完全に合致していないものも多く存在します。理由は、原則は定めるが実際の運営に関しては、各国の哲学と歴史、実態によって異なることを受容しているためです。
2013年の時点で、ヨーロッパにSocial Firmは3,800社以上存在し、10万人近い人々が働いています。業種業態、会社の規模は様々ですが、多くの職種で障害者と非障害者が共に働いており、新たな職域拡大に取り組んでいます。